どうしようもなく愚かで痛くて、でもどこまでも純度の高い愛に触れた秋の夜。~映画レビュー『窮鼠はチーズの夢を見る』~



やっほやっほやっほやっほ\( 'ω')/
ZIMA呑んでる?🍾
愛に生き愛に狂い愛に翻弄されし愛の迷える子羊、犬、猫、ペンギン、人間、この世に生きとし生けるもの全てを愛したい(とは思ってるしむしろ全員私を愛せ)令和2年目の大天使兼救世主兼メンヘラに寄り添うメンヘラ兼心の恋人、笹森あきだよ。

前口上増えたはいいが覚えられなくてコピペしている鳥頭です🐔
ちゃんと覚える頻度で更新しろってな。

しないけど多分。


はい。
日が落ちるのが早くなり、冬を遠くに感じつつ、晩秋を実感している今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

世間は紅葉とかの季節なのかな🍁
もみじとか楽しむ季節なのかな🍂🌾
金木犀の香りとか、枯葉を踏んだ時のカサカサした音とか感触とか。
秋は何かと情緒があって良いですね。

ずっと秋のままがいいなぁ。
そしたら冬のビックイベントも来ないのに。
まじもう冬来るな。寒い。無理。
一生秋で良い。

本日も世間への恨みつらみ全開です。
笹森が元気な証です。

話は変わりますが。

わたしはブログを貯めることで有名な下書き溜めがちウーマンです。
そしてその時の精神状態が如実すぎる程に文章に反映されがちウーマンでもあります。
だからあとから読んだ時に分かる『この時の笹森』に、ひとりで引いたり笑い転げたりしてます。

何が言いたいかっていうと。


冒頭と本編とかでテンションが違ってたら『あ、コレ下書き貯めてた記事だな』と察して生暖かい気持ちで読んでくれたら嬉しいにゃんって話です。
許しを乞うていうスタイル。

わたしは、個人ブログは思想の発信の場であり、黒歴史製造工場であり、1番むき出しの本音を残せる場所だと思っています。
だからこそ、その時感じたことを直さず残して行けたらと思っておりますので、それを含めて楽しんで頂けますと幸いです。


はい。
言い訳タイム終了。
気を取り直して本題にいきましょう。

今回は、映画カテゴリーの更新です。
初秋の映画レビュー祭りの途中ではありますが、記事1本分使って語りたい映画に出会えましたので、空気を読まずに語らせて頂きます。

てなわけで。
今回レビューする映画は、話題沸騰🔥マイノリティなテーマでありながら数々の映画館の週間観客動員数第1位をキメていたこちらの映画🎬⸜(*˙꒳˙*)⸝🍿



『窮鼠はチーズの夢を見る』です。


先日深夜に見た映画です。
個人的に人に見てほしい二大ロマンス映画にランクインしたので、全人類愛のバイブルとして『女の子きらい』と『窮鼠はチーズの夢を見る』をみましょう🐹🧀


有名俳優さん、有名アイドルさんがマイノリティ気味なテーマの映画の主役を張る時代が来たのか……と思って鑑賞しましたが、いい意味で裏切られました。
最高だったんだよ。これが。

私はブロマンスやらロマンシスが好きな人間だし、言ってしまえばそれ以上の関係だって大大好きな人間ですが、そういう意味での最高、じゃないです。
ひとつの恋愛映画として、最高だったんです。

時代関係ねぇ。
性別も関係ねぇ。
そんなのいらねぇと思う程、純度の高い愛がそこにありました。
愛に迷える全ての現代人は見に行きましょう。


てなわけで。
早速感想に入って行きましょう。

まずは簡単なあらすじから🐳☄☄💦
〈あらすじ〉
学生時代から、自分を好きになってくれる女性とばかり恋愛をしてきた主人公、大伴恭一。受け身な恋愛ばかりを繰り返してきた末に、ついには妻がいるにも関わらずとある女性と不倫関係になってしまう。
結婚生活の傍ら、不倫を重ねていたある日、大伴は学生時代の後輩、今ケ瀬渉と再会する。
再会を喜んだのもつかの間、今ケ瀬からは「自分は今探偵をしていて、奥さんの依頼で先輩の浮気調査を行った」という事実が証拠と共に告げられる。
そして今ケ瀬は、学生時代からずっと大伴のことが好きだったと言う告白と共に、不倫の事実は無かったと嘘報告をすることを条件にとある提案を口にする……。



みたいな感じからスタートするBL漫画が原作の恋愛映画です。

もう一度言います。
恋愛映画です。

大変素晴らしいラブロマンス映画なので、入口から毛嫌いせずに、色んな人に見て欲しい。

詳しく知りたくなった方は、是非ともGoogle検索なりなんなりしてみてください。

はい。
以下感想です。⏬


まず初めに言っておくと、こちらの作品は見た人の恋愛観で感想が別れる作品だと思います。
恋愛観と、実際の気持ちかな。
そこって意外と違いあると思う。
そこのギャップがある人こそじわっと辛い作品だと思いました。 

決して不倫とか浮気を肯定するわけじゃないけど、そこには倫理観の他に、当人同士の気持ちもあるんだよなぁ……ってなる。
当たり前のことなんですけど、浮気した人、以前に、人間、なんですよね。その人も。
まぁ、された人、も然りだけど。

まぁだからといって私は浮気されたりしたら末代まで呪うけど。許さないけど。
でも実際そうなった時、何も迷わずそれを選択できる自信はあるか?と聞かれたら、正直すぐには答えられないです。  
なってみないとわからない。
そういう迷いこそが人間らしさだと私は思うのです。

日常生活でもこういう倫理観と気持ちの拮抗が難しいよね。
どうしても止められない……が、私の人生に来ないとは限らないし。

いや、不倫は絶対ダメだし浮気も名前も無い関係もダメなもんはダメだろ。


って、登場人物達の倫理観に抵抗を感じてしまう理性的な人にはみんなクズにしか見えんだろうなって思います。
※どっちが優れてる、って話じゃないです。
なにごとにおいても言えることですが、人それぞれが当たり前って話。人の数だけ価値観はあるもんだよな。

ただ、ほんの少しでも、倫理観や理性を越えて『どうしても』を感じたことのある人、自分は関与しなくても、そういうものに情緒を感じる方にはとても刺さる名作なんじゃないかなぁと思います。

だから私は、登場人物たちのやっている、どうしようもなく愚かな行為が、終始悲しく美しく感じてしまいました。
正しいだけが正解では無いというか。
正解じゃないけど、確かに答えのひとつなんじゃないかなって思ってしまいました。

そう思ったのは多分、終始ゆっくり静かに丁寧に、だけどどうしようもない切なさを匂わせながらストーリーが進んだ行ったからだと思います。
そこが好きでした。

特に小さい幸せの描き方とか最高に上手い。
今ケ瀬くんと大伴先輩がベランダで2人で洗濯物を干すシーンとか、深夜に映画を見ながら2人でポテチを食べるシーンとか、すごく幸せなシーンのはずなのに、どうしようもなく悲しくなるのはなんでだろう。
下線部みたいに感じさせてくれる、そういう細部まで行き届いた丁寧さが良かったんですよ。
大きい事件は起きないけど、当事者たちにとっては等身大の生き様を描いてるというか。
全体的に語り過ぎない所が良かったのかな。
雰囲気とか、滲ませる感じが。

幸せなのに、何故か悲しい。
そんなふうに、作品通してずーーっとほんのり厭世的な気持ちになるのは、大伴先輩を愛する今ケ瀬くんの根源に色んな諦観があるからかなぁって思いました。
きっと本当の意味では手に入らない、きっとずっとは好きでいてもらえない、でも結局自分は先輩を嫌いになれない、男の自分はどこまでもこの人にとっては『男』なんだろう、とか。そういうの。

あと作品屈指の名シーン。
ドネタバレですが、大伴先輩が、今ケ瀬くんに誕生日プレゼントにワインをプレゼントするんですね。
その時の今ケ瀬くんの反応の描き方が、ものすごく丁寧なんですよ。
心底幸せなのにそれが怖くて辛いと感じるアレ、ものすごく分かる。
上手く話せないからとりあえず見て欲しい。

こういう名シーンがいっぱいなんですよ。
大伴先輩の同棲予定の彼女が選んだカーテンを、今ケ瀬くんが「……ダサいカーテン。」って言うシーンとか。
先輩が自分と同じカールスバーグ頼んだ時の今ケ瀬くんと、向かいに座る先輩の元カノの反応の対比のシーンとか。
先輩の家にハンバーグを作りに来た彼女が、先輩から突然煮込み料理の話をされて「今度作るね」って言った後に、台所でタバコを吸わないはずの先輩の部屋で使用済みの灰皿を見つけちゃったシーンとか。 
ハンバーグ作った後に食器洗いしている彼女のシーンとか。 
そういう、時が経っても思い出せるくらい、あ〜〜〜〜こいつら恋愛してんなぁ〜って描写がてんこ盛りで、その愛しさと汚さがすごく好きでした。物凄いリアル。

しかもこちらが勝手に脳内で補填するというか、想像出来る余地が用意されているんです。そこが文句無しに100億点。

今ケ瀬くんがずっと座ってタバコ吸ってたイスに彼女が座った後、大伴先輩がこっちおいでと自分の方へ呼ぶシーンとか。
あ〜〜そこに今ケ瀬くんの姿を重ねてなんか座って欲しくなかったんだろうな〜〜とか、作中で直接的に描かれなくてもこちらが余白を想像できる描き方が絶妙過ぎました。
こちらが勝手に『察する』べき部分の匂わせ方が異常に上手すぎるんだよな……。

あとやっぱキラーワードが多すぎる。
『脳内ポイズンベリー』の時も思いましたが、原作者の水城せとなさんは『人を好きになる』という事への理解が深すぎると思います。

そんな本作品のベストオブキラーワードは

『その人に心底惚れるってことは、その人だけが全部例外になるってことなんですよ
よ』

です。 

なんで刺さったかというと、私がどうしようもなく運命論者だからです。
私の人生は、運命の人を愛し、愛されることで完結すると思っています。
愛が満たされた瞬間に死にたい。マジで。
とはいえ運命の恋が喜劇的とは限らないのかもしれないし、自分にとっての運命の人の運命の人は違うところにいるのかもしれないですけど。
それでも私は、運命を信じたいとずっと思っています。

あーーーーしんどい。
思わずポエマるくらいしんどい。
話を戻します。

女の子達もみんな、ずるくて弱くて、小賢しくて、でもそういう部分こそ人間らしくていじらしくて。
幸せを願わずには居られませんでした。
みんな先輩以外とちゃんと幸せになり。

生々しいとか、依存とか、性のとらえかたとか、そう言ってしまえば俗物だけど、こういう弱さや愚かさって愛……というか生きていく上で当たり前のことで、そういう感情こそ生身、本物なんじゃないかって思います。
にがさとかずるさとか弱さとか全部ひっくるめて愛だなと。人間だなぁと。

だからこそ私は行定監督の描く人間の姿と愛の捉え方をもっと知りたいと思いました。
『リバースエッジ』『ナラタージュ』『劇場』『ピンクとグレー』そして大ヒットオブ大ヒット『世界の中心で愛を叫ぶ』等を近いうちに見てみようと思います。


大変素晴らしい映画でした。
しんどくなるけどまた見ます。





はい。
長くなって来たので本日もそろそ締めようと思います。   

秋も深まり、これからさらに寒くなってきますが、皆様どうかお体に気をつけて元気にお過ごしください🎃🍁🍄🌰
来る冬に備えて防寒対策しっかり準備するんやで❄⛄🎅🎄🎁


終わり!!!!!!


 以上。
笹森あきでした🐧🐧🐧


おやすみなさい。
よい夢をー。





ササモリモノローグ

お酒と水色とペンギンと、その他諸々好きな成人女性"笹森"の情緒がグラつきがちな日々の独白ブログです。脳内が1番饒舌。

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